結婚相談所でお見合いを経て仮交際が始まると、心が少し弾む一方で「相手がまだ他の人ともお見合いをしているらしい」と耳にすることがあります。この段階では複数交際が制度として認められているため自然なこととは分かっていても、不安が胸の奥に広がってしまう女性は少なくありません。
「自分はどう見られているのだろう」「このまま進んでも大丈夫なのかな」──そんな迷いや不安は、50代で婚活に真剣に向き合うからこそ強くなるものです。この記事では、仮交際中に感じやすい不安を整理し、真剣交際に進むかどうかを見極める基準と、安心して一歩を踏み出す行動提案をまとめました。
仮交際中は複数交際が自然な流れ
まず押さえておきたいのは、結婚相談所では「お見合い後の仮交際は複数人と同時進行してもよい」というルールがあることです。多くの人と接しながら自分に合う相手を見極めるための仕組みであり、誰かが複数のお見合いや仮交際をしているのは珍しいことではありません。
相手が他の人とも会っていると知ると「自分は選ばれていないのでは」と感じがちですが、それは誤解です。複数交際はシステム上の段階であり、誠実さや相性を見極めるプロセスにすぎません。この前提を理解するだけでも、不安の波は少し落ち着いていきます。
不安の正体を整理してみる
それでもざわつく心は自然な感情です。不安を放置するのではなく、具体的に整理してみることが大切です。たとえば、次の3つに分けて考えると気持ちが明確になります。
- 事実:相手は他のお見合いをしている
- 解釈:「自分は真剣に見られていないのでは」と思ってしまう
- 望み:安心できる関係で、一歩ずつ進めたい
「事実/解釈/望み」を切り分けると、不安の正体が見えやすくなります。ここで浮かび上がるのは、必ずしも「相手を独占したい」気持ちではなく、安心感や誠実さを求めている自分の本音だということです。
真剣交際を見極める5つの軸
相手が他の人と会っているかどうかよりも、自分との関係性の中で誠実に向き合ってくれているかが大切です。判断の軸として次の5つを参考にしてみましょう。
- 誠実さ:連絡や約束を守る。小さな行動に誠実さが見える。
- 未来の具体性:生活や家族のことなど、将来をイメージさせる会話がある。
- 優先順位:あなたとの予定を後回しにせず、誠実に向き合ってくれる。
- 歩み寄り:考え方の違いが出たときに解決策を一緒に考えてくれる。
- 安心感:会った後に心が落ち着き、満たされた気持ちになれる。
このうち3つ以上が安定して感じられるなら、真剣交際に進む候補と考えられます。逆に「誠実さ」や「優先順位」が欠けている場合は、再検討する余地があります。
不安を軽くするための行動提案
気持ちを整理したら、実際にできる行動に移すことが不安を和らげる近道です。以下のステップは、仮交際から真剣交際を考えるときに有効です。
1. カウンセラーに相談する
「相手がまだ他のお見合いをしていて不安」と正直に伝えてみましょう。第三者の視点でアドバイスをもらえると、感情に振り回されずに済みます。相談所を利用している利点は、まさにこうした橋渡しがあることです。
2. 会話の中で方向性を聞く
「この先の進め方をお互いに話せると安心です。あなたはどんなイメージを持っていますか?」と穏やかに尋ねてみると、相手の考え方や温度感が分かります。強く迫るのではなく、確認のスタンスを意識するのがポイントです。
3. 自分の望みを言葉にする
「私は一人の方と落ち着いて向き合いたい」という希望を素直に伝えると、相手も意識しやすくなります。要求ではなく、自分の価値観の共有として話すと受け入れられやすいです。
4. 判断のタイムリミットを決める
「あと1か月を目安に、将来について話し合えたら」と目安を伝えておくと、関係が無期限に続いてしまう不安を防げます。タイムリミットは自分を守るための大切なルールです。
やってしまいがちなNG行動
不安なときほど、無意識に関係を悪化させる行動を取りがちです。次の点には注意しましょう。
- 詮索しすぎる:相手の予定や行動を過度にチェックすると関係がぎくしゃくする。
- 試すような質問:「本当に私のことどう思ってる?」と確かめすぎるのは逆効果。
- 自分を責める:「私が至らないから選ばれないのかも」と思い込みすぎない。
- 期限を曖昧にする:ずるずる続くと気力も消耗してしまう。

仮交際を安心して乗り越えるために
仮交際中は、不安と期待が入り混じる複雑な時期です。しかし、制度上は複数交際が認められていることを理解し、相手が自分に誠実かどうかを見極める視点を持てば、不安は整理しやすくなります。
不安を一人で抱え込まず、カウンセラーに相談したり、自分の希望を伝えたりすることが大切です。そして「この人と一緒にいると落ち着く」と心から感じられる相手となら、真剣交際に進む準備が整った証拠。焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。