「ちゃんと敬語を使えない人は無理」
「車を持ってないなんて考えられない」
「子どもがいる人とは関われないかも…」
──そんなふうに、お見合いや初対面で相手の言動にピンとこないことがあると、すぐに“なし”判定をしてしまうことってありませんか?
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてほしいんです。
その瞬間の態度だけを切り取って、まるで面接官のように「この人はナシ」と評価していないか。
そして、そんなあなた自身は、相手から見てどう映っているのか──。
今回は、50代女性の婚活において、ちょっとした“思い込み”や“自分ルール”が、せっかくの出会いを狭めてしまっているかもしれない…というお話をしていきます。
その「自分ルール」、本当に必要ですか?
年齢を重ねると、良くも悪くも「私はこういう人間」という軸ができてきますよね。それは人生経験を積んだからこそ得られた大切な財産でもあります。
でも、その“自分軸”が、いつの間にか相手に対する「こうあるべき」という期待や評価のものさしになってしまっていないでしょうか?
たとえば、こんな経験はありませんか?
- お見合いで相手が緊張して敬語が崩れてしまった →「礼儀がなっていない人なんて無理」
- 話題が趣味の話に偏っていた →「自分のことばかり話す人なんて無理」
- 年収や資産の話を避けられた →「経済的に不安な人は対象外」
でも、もしかするとその相手は──
- 慣れない場に緊張していただけかもしれない
- あなたに好かれたくて、共通の話題を探していたのかもしれない
- 早い段階でお金の話をするのが失礼だと考えていたのかもしれない
こうした「ちょっとした誤解」や「決めつけ」が、出会いの芽をつぶしてしまっていることもあるのです。

完璧な相手を求めすぎないという選択
私たち自身も、完璧ではないですよね。
仕事ができても家事が苦手だったり、家族関係に複雑な背景があったり、健康面に不安があったり。
「相手を批評する視点」が強くなりすぎると、自然と相手に求めるハードルも上がっていきます。すると、だんだんと「誰とも合わない」「いい人がいない」と感じてしまいがちに。
でも、大切なのは、「条件」よりも「関係性」です。
お互いの違いを受け入れて、「この人となら助け合っていける」と思える関係こそ、50代からの婚活で目指すべきパートナーシップなのではないでしょうか。
相手の背景にも思いをはせてみる
お見合いやマッチングアプリで出会ったとき、相手の表面的な振る舞いだけで判断するのは簡単です。
でも、その背景には、
- 過去の離婚やパートナーとの死別による傷
- 子どもとの距離感や介護の悩み
- 不器用だけど誠実な性格
など、その人にしかない人生のストーリーがあります。
少し時間をかけて聞いてみるだけで、「なんだ、そういうことだったのか」と理解できることもたくさんあります。
肩の力を抜いて、素直な自分でいること
婚活では、「いい人に見られよう」とつい背伸びしてしまうこともありますよね。でも、素の自分を受け入れてもらえる相手と出会うことが、なにより安心感につながります。
あなたが「相手の短所」に目を向けるとき、相手も「あなたの短所」に目を向けています。
だからこそ、減点方式ではなく、加点方式で見る。少しでも「この人いいかも」と思えたら、もう一度会ってみる。それだけで出会いの幅はぐっと広がります。
まとめ:出会いにやさしいまなざしを
婚活は、「条件に合う人」を探すだけの作業ではありません。
年齢を重ねた今だからこそ、人と人としての“関係性”を丁寧に育むことが大切です。
「こうあるべき」にとらわれすぎず、相手の良さを見つけようとする姿勢こそ、あなたの魅力をさらに引き立てます。
「完璧じゃなくていい」「お互いに少しずつ歩み寄ればいい」──そう思える出会いが、あなたをきっと笑顔にしてくれるはずです。